「わたしのパソコンカフェ」のコンセプト


人生を豊かにするための「卒業のないパソコン教室」

生涯学習とは、勉強だけではなく、趣味やスポーツなどさまざまな活動をさすことばです。前向きに取り組むことで、知識やスキルが習得できるほか、人間として成長できる、人脈が広がる、視野や考え方が広がるなど、人生が豊かになっていきます。

パソコンやスマホなどは、生涯学習をサポートするとてもすばらしい道具です。

「わたカフェ」で学ぶことは、パソコンの基礎やワープロ、表計算などの操作法にとどまらず、スマホやタブレットの使い方、パソコンクラフトや写真整理などに広がっていきます。

パソコンの操作をマスターすることが最終目的ではなく、人生を豊かにするための「卒業のないパソコン教室」です。

自宅から歩いていける教室を理想に東北地方で

パソコンやスマホなどの情報機器をマスターするには、人に教えてもらうのがいちばんの近道です。家庭教師がいればいいのですが、なかなかそうもいきません。

そこでパソコン教室に通うようになると、仲間や先生と会ったりお茶を飲んだりするのも楽しみになるものです。デジタルを学ぶ場所であるはずが、意外にもアナログな魅力があることに気づくはずです。

「ぱそカフェ」は、東北地方の小さい町の中心部や都市の団地ごとにひとつずつ設けたい。自宅から歩いていける場所に「ぱそカフェ」ある。そのような理想に少しずつ近づいていきたいと考えています。 

地域貢献にとりくむ起業家をバックアップ

「わたカフェ」の学習スタイルは、大手パソコン教室でよくみられるような、ヘッドフォンをつけビデオをみながら自習するようなものとは異なります。

紙の教科書をみながら自分のペースでゆっくり学んでいく。わからないところがあれば、講師に気軽に声をかけられる。少人数でアットホームな雰囲気を大切にしたいと考えています。

いっぽう、パソコン教室の開業には、意外と多額の必要資金がかかります。「わたカフェ」では、ハードルの低いフランチャイズ制度を構築し、また再生パソコンのあるくが本部を運営することで、地域の起業家が安心して地域貢献に取り組めるようバックアップします。規模でリスクなく立ち上げて、徐々に拡大を図っていくことができます。


「わたしのパソコンカフェ」へのおもい


NHK朝の連続ドラマで「おかえりモネ」が放映されています。私のふるさと宮城県登米市が重要な舞台で、モネファンのみなさんがSNSで登米の情報を発信しているのですが、地元の人々からの情報を目にすることがほとんどないのが残念です。

 

日本中どこでもインターネットがつながり、パソコンやスマホの普及率はとても高くなりました。しかし、東北地方は「利用頻度」「活用スキル」などの点で、他の地方の後塵を拝しています。つまり、うまく使っていない。いわゆるデジタルディバイド(情報機器利活用格差)はまだまだ解消されていません。

 

あるくの企業スローガンは「東北のICTのふもとをひろげる」。主業務の再生パソコンの製造販売において、東北地方一円で販売会を展開していますが、ご購入いただいた後のフォロー、パソコンの操作を教えたり、手伝ったりすることができずに歯がゆい思いでおりました。

 

いっぽう、代表である私は仙台市の社会教育委員として、4期8年の活動を行ってきました。各期毎に課題が与えられ、市の社会教育の問題を深堀し、今後の施策を提言するという役割です。そこでいちばん印象に残っているのが、シニアの生涯学習です。生涯学習とは、趣味やスポーツを含む幅広い概念ですが、視野がひろくなったり、友だちができたり、健康になるなど、ゆたかな人生を送るエネルギー源になります。

 

シニアには「キョウイクとキョウヨウが必要」といわれます。「今日いくところ」と「今日用事」があれば快活に暮らせる、という意味の語呂合わせですが、活動の場が身近にあることがたいせつです。

 

デジタルディバイドと生涯学習。このふたつの社会問題がいつも心に引っかかっていますが、東北全域に小さなパソコン教室を展開することで微力ながら地域に貢献できるのではないかと検討を重ねてきました。

 

また、パソコン教室を運営するのは地域の起業家です。リスクを最小限に抑えつつマイクロビジネスとして立ち上げて、時間をかけて収益性の高いローカルビジネスに成長させていけるような事業モデルを構築しました。あるくの第二事業であるICTコンサルタントとしてのノウハウが基盤になっています。

 

パソコン教室運営のノウハウについては、教室経営者の集まりである一般社団法人パソコープの熱心な支援を受けています。長年の貴重な知識と経験を惜しみなくご教授いただいている先生方には、心から感謝申し上げます。

 

数年後には、東北地方のあちこちに「わたしのパソコンカフェ」の旗がはためいている光景を想像します。

ご関心のあるみなさまのご協力ご支援とシニアのみなさんのご参加をお願い申し上げます。 

 

2022年2月

あるく 代表取締役社長 倖田 暁水